Uターンして天然色染屋 古今を開業 「大森佳三さん」

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Uターンして天然色染屋 古今を開業 「大森佳三さ...
2015-06-16 15:47:08

デザインの専門学校を卒業後、船橋市のシルクスクリーン印刷会社に就職、印刷技術者として、生産管理や加工方法の開発のお仕事に携わったあと、2009年に千葉市で「天然色染屋 古今」を開業し、2012年に故郷の館山で、自社で染めた天然色の帆布バックの製造販売を手がける「KUJIRA」を開業Uターンした大森佳三さんにインタビューをしました。

コーヒーとアンティーク物を愛し、産業革命時代のイギリスに憧れる34歳。

面白いお話をお聞きできました。


 おせっ会:大森さん、高校卒業までは館山でお暮らしだったんですよね。


 大森:はい、館山高校商業科(現館山総合高校)の卒業です。

父もそうですが、親戚がわりと商売をしている人たちが多いせいか、ぼんやりと自分もいつか商売をしてみたいなぁ・・と考えていて、商業科を選んで進学しました。

その後、強い希望はなかったのですが絵を描くことが好きだったので、デザイン系の専門学校へ進学しました。別にデザインを仕事にしよう!それで独立しようというわけではなかったんですけど・・。

独立して大きくなるぞ・・的な野望はなかった。     

本当に自分が作りたいものを作りたくなってしまった。

館山でなくとも実は、よかった・・けど。          


  おせっ会:中学を卒業のころ、すでに独立志向といえばそうだったんでしょうか。

 

大森:そうですね・・でも、さほど独立して大きくなるぞ!的な野望がある感じでもなかったのですが、独立前にお世話になっていた会社が非常にフレキシブルな会社で、業務に差支えのない、もしくはプラスになるのであれば社内独立のような形も許されるような環境にありました。そんなこともあり実は2009年には千葉で自分のバッグを作り、販売を始めていたのです。

 

おせっ会:では、起業Uターンという形というより店舗移動という感じだったのですね?

 

大森:そうですね。

会社のなかで加工方法の開発をしたりしているうちに、本当に自分で作りたい形やコンセプトが出てきたのです。それを実現したくなってしまって。

そもそも、染の仕事も、企画のなかでいろんな生地をいろんな色に染めていくなかでその奥深さにハマってしまった・・というのがきっかけ。草木などの天然の染料から生まれる色がとっても面白いのです。

 


そんなことを会社のなかでやるには、利益を出さなくてはならないので、やはり難しいことも出てきます。「だったら自分の店でやっちゃおう!」というノリ。

 

おせっ会2足のわらじですね。それを本格的に専業にするためにUターン!という感じですね!?

 

大森:う〜ん・・、僕はどうしても館山に帰ってきたかったわけではないのです。

確かに、この仕事に本腰を入れたくはなっていたのですが、「大好きな館山に帰って自分の好きな仕事を突き詰めるぞー!」的な感じではなかったのが正直なところです。

現実論としてこの仕事を専業でやろうとしたときに、すぐに売れるようになるわけではないと思っていましたし、長く続けていくためには少しでも経済的リスクを下げることが必要でした。そういう意味では実家に住みながらやるということは大きなメリットでした。それと、実は母が洋裁の技術を持っておりまして、身近に商品作成の発注ができて、細かい注文もしやすいというメリットも大きいところです。

 

 

 

おせっ会:お母さんがバッグを縫ってくれるんですね!!それはいいなぁ。つまり「KUJIRA」の商品はお母さんとの合作なわけですね。息子が染めて母が縫うバッグ!素晴らしいなぁ。

 


大森:そんなカッコいいもんでもないですよ(笑) けっこう喧嘩になります(笑)

 

おせっ会:そうですか(笑)親子で仕事をするってなかなか大変だといいますもんね。

 

大森:それでも、自分がカッコイイ!とか素敵!と思える商品を作り、さらにそこへお客さんのニーズに合わせたデザイン、機能を取り込むセミオーダー式のオーダー製品なのでやはり、気軽に細かい相談できる母が協力してくれることはすごくありがたいですね。

 

おせっ会:館山に帰ってき来てみて、どうですか?館山も変わりましたでしょ?

 

大森:そうですね・・確かになんとなく変わってきましたよね。でも、いい意味で変わっていないものも多くて嬉しなぁって。

千葉に住んでいた時も、若葉区というすごく緑の多い場所に住んではいたのですが、やはり館山の緑は深さが違う。前の川(大森さんのお店の前には広い川が流れている)もそうだし、変わってほしくないものが変わっていいなかったのはすごく嬉しいです。


自分の目が変わったのかもしれない。     

離れてみて気がついた館山・南房総の魅力 


館山も確かに変わり始めているのかもしれないけど、それよりも高校を卒業したあと、しばらくこの土地を離れていた自分の目が変わったのかもしれない・・とも思うのです。いままでなんとも思っていなかった、当たり前だと思っていた館山・南房総の魅力にあらためて気がついたという感じでしょうか。

現実的なメリットを考えて戻ってきた館山ですが、いまでは

「なんかいいよね、館山」って思っています。

 

おせっ会:ここって、「なんかいいよね」っていう感じの地域ですよね。強烈な光を放っている地域ではないかもしれないけれど、なんとなく良い感じの雰囲気が一つの魅力なのかもしれませんね。

大森:そうなんです。欲を言えば尽きない。でも、ここにないものは木更津とか千葉とか東京にいけばなんとか手に入ってしまうし、特に日常で欠如していると感じるものは取り立てて無い気もします。

強いていえば、千葉の友達とかが遊びに来たときにちょっと連れていける、いちごとか、花とかといった観光地ではない、雰囲気のよい食事をする場所とかカフェとかそういった

場所がもっと増えるといいなぁ・・とは思います。

 

おせっ会:都市までのアクセスもよくなりましたしね。行こうと思えば日帰りで簡単に行ってくることもできますしね。

 

大森:もう一つ帰ってきて思ったのは、この地域の女性、特に母の世代がすごく元気だということ。本当にこの地域は「おばちゃんが支える地域」といってもいいくらいに感じます。

大きな声で話し、大きな声で笑う。なにかというと集まって食事会したりカラオケしたり、海外旅行だってパッと行ってきてしまう。本当にエネルギッシュ!

見て、聞いて、そして肌で感じていろんな情報を仕入れているから物を見る目も厳しいです。千葉や東京のおばちゃんたちってこんなに元気でアクティブではなかった気がします。

 

おせっ会:ほぉ・・そうですか。確かにうちの母も元気だもんなぁ。我々の世代の方が元気ないかもしれませんね。

 

大森:そうですね(笑)そういった厳しい目をもった人たちにも喜んでもらえる商品も作っていくことが一つの目標でもあります。

 

おせっ会:ところで大森さんのお仕事にとって館山・南房総ってどうなんですか?

 

館山・南房総はお宝の山          

大森:すごく面白い場所です。隠れたお宝がたくさん。

「 染 」に使う植物はもちろん豊富にありますので、これからいろんな色も研究してゆきたいですし、地域にあるお宝を活用して商品にしてみたいとワクワクしています。

ちなみにこのお店の内装も地域素材を使って作ったんですよ。



おせっ会:へぇ〜器用ですね〜!

 

大森:予算の削減というのもあるんですけどね(笑)

この商品棚は和田のクジラを水揚げする場所の床板を取り変えるときに出た廃材を使用させていただきました。この風合いすごくよくて。

匂いを取るまでが大変でしたけどね(笑)でも大した加工はしてないんですよ。

この床板がクジラの水揚げ場から来たということから、バッグのブランド名を「KUJIRA」としました。

そういったことも含めて、この地域にはいろんな素材があると思うんです。農産物、海産物、ストーリー、景色、歴史・・お宝がいっぱいです。

 

夢はべエルリンで自分の染めた生地が使われること。   


おせっ会:そうかもしれませんね。「古今」「KUJIRA」の今後の夢とか具体的な未来像っておありですか?

 

大森:まずは、お客様に喜んで頂く商品、サービス提供に努力し商売としてしっかり利益をだしてゆくことですね。

それから、3年を目標にドイツのベルリンに自分の染めた生地の販路を作りたいと考えています。

ぼくは、丈夫でもし破損しても直し、色が褪せてきたら染め直し長く使って頂ける商品を目指して作っています。お客様にはボロボロになるまで使い倒してもらいたいと思っています。国民性としてドイツの人はそんな価値観を持っているように思いますし、憧れている場所です。天然色で染めた日本の染め物がドイツでどんな形にデザインされ、何に使われるのかすごく楽しみです。



★天然色染屋「古今」 

天然染料での染物

布製のバッグ、ジーンズなどを染め直しもあり。

★「KUJIRA

天然染料で染めたセミオーダーによる帆布製カバン店

OPEN:金曜日 土曜日 日曜日21:00~24:00

    第2、第4土曜日/ONE DAY SHOP 11:00~17:00

 

Web site    http://kocon.a.la9.jp/

所在地 千葉県館山市高井240-8
連絡方法 TEL&FAX 0470-28-5969
mail
 kocon@nifty.com



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